「楽天モバイルはやめたほうがいい」という声をネットで見かけて、乗り換えや新規契約を迷っている方はかなり多いと思います。
最悪、クレーム、電波が悪い、つながらないといったネガティブな口コミが上位に並ぶため、「本当のところどうなの?」と不安になるのは当然です。
ただ、そのような評判の多くは楽天モバイルが参入した初期の状況を反映しています。2026年現在は、プラチナバンド(低周波数帯)の商用サービス開始や5Gエリアの拡大により、通信品質は当時とは別物と言っていいほど改善しました。
もちろん、2026年時点でもデメリットや合わない人の特徴は存在します。この記事では、やめたほうがいいと言われてきた歴史的な理由から現在も残る課題、向いている人・向いていない人の線引き、そして乗り換え先の比較まで、判断材料を整理してお伝えします。
- 楽天モバイルがやめたほうがいいと言われてきた本当の理由
- 2026年現在でも残るデメリットと注意点
- 楽天モバイルをやめたほうがいい人・向いている人の特徴
- やめる場合の主な乗り換え先の比較
やめたほうがいいと言われてきた背景と理由
「楽天モバイルはやめたほうがいい」「最悪」という評判は、突然生まれたわけではありません。参入当初から抱えていた電波の物理的な限界とインフラの絶対数不足という2つの構造的な問題が、悪い評判を固定化させた最大の原因です。
屋内・地下に弱かった高周波数帯の性質
楽天モバイルがキャリア参入当初から主に使っていた自社回線は、1.7GHz帯(バンド3)と呼ばれる高周波数帯でした。この周波数帯は一度に大量のデータを高速で送れるのが強みですが、致命的な弱点があります。
それは、建物の壁や障害物を回り込む力(回折性)が極めて低いという物理的な特性です。直進性が高いぶん、分厚いコンクリートに阻まれると電波が届きにくくなります。
その結果、屋内に入ると圏外になる、地下鉄やショッピングモールの中でアンテナが1本になる、という体験が続出しました。
「イオンに入ったら圏外になった」「家の中だとアンテナが常に1本」という口コミが多かったのは、この高周波数帯の性質が原因です。電波の弱さ=楽天モバイルのせい、という単純な問題ではなく、使っていた周波数帯の物理的な特性によるものでした。
基地局数が大手3社より圧倒的に少なかった
電波の特性に加えて、大手3社と比べた基地局数の差も「つながらない」という評判を生んだ大きな要因です。NTTドコモ・au・ソフトバンクが数十年かけて積み上げてきた基地局網と、参入したばかりの楽天モバイルでは、インフラの規模がまったく異なりました。
以下は主要キャリアの基地局数の比較です(公開情報をもとにした参考値。最新は各社公式でご確認ください)。
| キャリア | 4G/LTE 基地局数 | 5G 基地局数 |
|---|---|---|
| NTTドコモ | 約261,756局 | 約30,899局 |
| au | 約195,565局 | 約51,968局 |
| ソフトバンク | 約175,333局 | 約65,366局 |
| 楽天モバイル | 約67,159局 | 約35,108局 |
4G/LTEの基地局数はドコモの約4分の1程度。この物理的なカバレッジの差が、地方や郊外、移動中の「通信の穴」を生んでいました。都市部でも地下鉄内や建物の奥まった場所では圏外になりやすい状況が続いていたのです。
一方で5G基地局も約35,000局規模まで整備が進んでおり、次世代通信への投資は積極的です。4Gの遅れを5Gの展開で取り返そうという戦略が見えます。(各社の基地局数は時期により変動します)
2026年現在も残るデメリット
通信インフラの改善が進んでいるとはいえ、2026年時点でも楽天モバイルには注意すべきデメリットが残っています。「やめたほうがいいかどうか」を判断するうえで、これらを正直に把握しておくことが大切です。
プラチナバンド非対応端末は恩恵を受けられない
2024年6月以降、楽天モバイルはプラチナバンド(700MHz帯)の商用サービスを順次開始し、屋内・地下での繋がりやすさが大幅に改善しました。ただし、この恩恵を受けるには端末がバンド28(700MHz帯)に対応していることが必要です。
iPhoneであればiPhone 12以降(iPhone 12・13・14・15・16各シリーズ、SE第3世代)はバンド28対応で問題ありません。
Androidの場合、楽天モバイルで取り扱う主要機種(AQUOS sense9、OPPO Reno11 A、Galaxy S23など)は対応していますが、数年前に大手キャリアで購入した古い機種や海外製の格安端末では非対応のものもあります。
古いAndroid端末をそのまま持ち込んで使う(SIMのみ乗り換え)場合は、事前に端末のバンド28対応を必ず確認してください。対応していない場合、インフラ側がどれだけ改善されていても、屋内・地下での繋がりにくさは解消されません。
3〜5GBの利用で割高になる料金の落とし穴
楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は、データ使用量に応じて月額料金が自動で変わる従量課金制(ワンプラン)です。執筆時点の料金テーブルはおおむね次のような構成になっています(最新料金は必ず楽天モバイル公式サイトをご確認ください)。
| データ使用量 | 月額料金(税込・目安) |
|---|---|
| 3GB以下 | 1,078円 |
| 3GB超〜20GB以下 | 2,178円 |
| 20GB超(無制限) | 3,278円 |
問題になりやすいのが、毎月3〜5GB前後のライトな使い方をするユーザーです。月末にデータ使用量が3.1GBになっただけで、わずか100MBの超過でも2,178円の段階に自動的に移行します。
通勤中のニュース閲覧・LINEのやりとり・SNS閲覧がメインで、毎月3〜5GB程度しか使わない方にとっては、他社の小容量プランや格安SIMのほうが安く済む可能性があります。
逆に月によって使用量が変動する方には段階制は合理的です。在宅勤務が多い月は3GB以内で1,078円、出張が続く月は無制限で3,278円と、ユーザーの実態に合わせて自動で最安料金が適用されます。
Rakuten Linkの通話が安定しないことも
楽天モバイルの「国内通話無料」を実現しているのは、専用アプリ「Rakuten Link」です。このアプリを使うと通話料が無料になりますが、仕組みとしては従来の電話回線ではなくデータ通信を使ったIP電話の一種です。
そのため、通話品質がデータ通信の電波状況に左右されます。特に問題になりやすいのが、カフェや駅など人が密集する場所で不安定な公衆Wi-Fiに自動接続されているときです。
Wi-Fiの電波が弱かったり混雑していたりすると、パケットロスが起きて音声が途切れたり、音質が大幅に落ちたりする不具合が発生します。
解決策は「Wi-FiをオフにしてRakuten Linkで通話する」か「電波の強い場所に移動する」ことですが、仕組みを知らないと「通話品質が最悪」という印象だけが残ります。仕事の重要な電話が多い方は、この点をあらかじめ把握したうえで判断するのがおすすめです。
ビジネス用途で「いつでもどこでも安定した通話品質」が絶対条件の方には、IP電話の構造的な不安定さがネックになることがあります。その場合は後述する他社回線の検討を。
店舗数・サポート体制が大手より手薄
大手3社が全国に数千店舗の実店舗を展開しているのに対し、楽天モバイルの実店舗数は大手3社に比べるとかなり少なく、地域によっては近くに店舗がないことも少なくありません(執筆時点)。
また、乗り換え時のオンライン手続きのUI/UXが分かりにくいという声もあります。
SIMカードの初期設定やプロファイルのダウンロードといった開通作業でつまずくユーザーも一定数おり、サポートの電話が繋がりにくかったり、店舗の予約が取れないといった事象が重なると、「やめたほうがよかった」という後悔につながるケースがあります。
- 店舗でのサポートに慣れている方にはオンライン完結型の楽天モバイルは不向きなケースも
- 初期設定・開通手続きは公式サポートページの手順書を参照すれば多くの場合自己解決できる
- チャットサポートや電話サポートも用意されているが、混雑時は繋がりにくいこともある
通信品質はどう変わった?プラチナバンドの現状
「やめたほうがいい」という評価の最大の根拠だった通信品質の問題は、2024年以降のインフラ投資によって大きく変わりました。特にプラチナバンドの商用サービス開始は、過去の楽天モバイルへの評価を根本から変えるほどのインパクトがあります。
屋内・地下でつながりやすくなった仕組み
楽天モバイルは2024年6月27日より、「プラチナバンド(700MHz帯)」の商用サービスを順次開始しました。プラチナバンドとは、周波数が低い帯域の電波のことで、波長が長く、障害物を透過したり回り込んだりする能力が高いのが最大の特徴です。
この特性により、以前は繋がりにくかった環境に次のような改善が起きています。
- 地下鉄・地下街:以前は圏外になりがちだったが、安定したデータ通信が可能になってきた
- 建物内:窓際でなくても電波を拾いやすくなり、屋内での「アンテナ1本」問題が急減
- 地方・郊外:1.7GHz帯と比べて約2倍の距離まで電波が届くため、基地局の少ない地域でのカバレッジが向上
都市部のユーザーを対象とした実測アンケートでも、8割以上が「他社キャリアと遜色ない」と回答するなど、電波品質への評価は数年前とは明らかに変わっています。
ただし、プラチナバンドはまだエリア拡大中の段階です。自分の生活圏での電波状況は、楽天モバイル公式の「エリアマップ」で確認することをおすすめします。
地方での実測速度データ(釧路の例)
「地方は繋がらない」というイメージはどうでしょうか。北海道の釧路エリアの実測データが参考になります。
2026年5月時点の計測では、釧路周辺で平均ダウンロード速度 約88Mbps、アップロード約28Mbpsという数値が確認されています(参考値。実際の速度は時間帯・場所・端末によって異なります)。ウェブ閲覧・SNS・動画視聴・リモートワークに十分対応できる速度です。
2025年末から2026年5月にかけて速度が着実に向上しており、地方都市においても楽天モバイルがメイン回線として機能しつつあることがデータに表れています。
もちろん山間部や極端な過疎地では依然として電波が届きにくい場所もあるため、実際に使う前にエリアの確認は必要です。
2026年第4四半期には、低軌道人工衛星とスマートフォンが直接通信する「衛星通信サービス」の本格始動が予定されています。実現すれば、山間部・洋上など基地局の建設が難しいエリアでも通信できるようになる見込みで、圏外エリアのさらなる解消が期待されます(※開始時期・仕様は変更される可能性があります)。
やめたほうがいい人と向いている人の特徴
通信インフラが大きく改善された今でも、「楽天モバイルをやめたほうがいい人」と「逆に向いている人」ははっきり分かれます。契約後に後悔しないために、自分がどちらのタイプかを確認しておきましょう。
楽天モバイルをやめたほうがいい人
以下の条件に複数当てはまる場合、楽天モバイルより他社のほうが満足度が高くなりやすいです。
- 毎月3〜5GB未満の利用が続いている方:3GBを超えるだけで月額が2,178円に上がるため、小容量の他社プランのほうがコスパが高くなりやすい
- 通話品質に絶対的な安定性が必要な方:IP電話(Rakuten Link)の構造上、Wi-Fi干渉で音質が落ちるリスクがあり、仕事の重要な電話が多い方には不向きなケースも
- 対面での手厚いサポートが必要な方:初期設定やトラブル時に店舗スタッフにすぐ頼りたい方には、実店舗が少ない楽天モバイルは合いにくい
- プラチナバンド非対応の古い端末を使い続けたい方:バンド28非対応端末ではインフラ改善の恩恵が届かず、繋がりにくい状態が続く可能性がある
逆に楽天モバイルが向いている人
一方で、次のような方には楽天モバイルが特に合いやすいです。
- 月20GB以上使うヘビーユーザー:動画・ゲーム・SNSなどでデータをたくさん使っても、一定料金で無制限に使えるのがメリット
- テザリングをよく使う方・固定回線を引かない一人暮らし:追加料金なし・申し込み不要でテザリングが無制限に使え、パソコンやタブレットも快適に使える
- 楽天市場・楽天カードをよく使う楽天経済圏ユーザー:楽天モバイルを契約すると楽天市場でのポイント倍率が上がり(SPU+4倍)、実質的な通信費の負担が大幅に下がりやすい
- 月によってデータ使用量が変動する方:ワンプランの従量課金制で、使わない月は自動的に低い段階の料金になるため無駄が出にくい
使い方によっては他社が合う場合もあります。自分の月間データ使用量・通話スタイル・楽天との関わり度合いを整理してから判断するのが賢明です。
最新のプランやキャンペーン、自分の生活圏のエリアを確認したいなら、楽天モバイル公式サイトをのぞいてみてください。
乗り換えるならどこ?主な選択肢を比較
楽天モバイルをやめた場合、次の選択肢として検討されることが多いのがahamo・LINEMO・UQモバイル・mineo・IIJmioです。それぞれの特徴を比較しました(料金・条件は執筆時点の情報です。最新は各社公式でご確認ください)。
| ブランド | データ容量 | 月額(税込・目安) | 通話 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| ahamo | 30GB | 2,970円 | 5分以内無料(内包) | 安定した通信品質を重視する人 |
| LINEMO | 30GB | 2,970円 | 5分以内無料(内包) | LINEを多用・キャンペーン重視の人 |
| UQモバイル | 35GB | 3,828円 | 10分以内無料(内包) | 対面サポートが必要な人 |
| mineo | 30GB | 2,178円 | 別途 | 速度より価格を最優先したい人 |
| IIJmio | 15GB〜 | 1,500円台〜 | 別途 | 小〜中容量で月額を最小限に抑えたい人 |
ahamo:ドコモ回線で安定性重視なら
NTTドコモ提供のオンライン専用ブランド。月額2,970円で30GBと5分以内の国内通話無料がパッケージに含まれており、シンプルなプラン構成が魅力です。ドコモが誇る約26万局の4G基地局に裏打ちされた安定性は他社と一線を画します。
毎月30GB以下の利用で、IP電話の音質リスクを気にしたくない・ドコモ品質で安心したいという方には最も確実な乗り換え先です。月30GBを超えそうな場合は80GBを追加できるオプションも用意されています(料金は執筆時点。最新は公式でご確認ください)。
LINEMO:キャンペーン活用でコスパを狙うなら
ソフトバンク系列のオンライン専用プラン。ahamoと同等の「30GB・2,970円・5分通話無料」という基本スペックに加え、LINEのトーク・通話がデータ消費ゼロになる独自機能が強みです。LINEを多用する方に特に向いています。
乗り換えキャンペーンも充実しており、PayPayポイントが大幅に還元される施策や基本料が一定期間無料になる施策が定期的に実施されています。キャンペーンの内容・適用条件は時期によって変わるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。
UQモバイル:対面サポートが必要なら
au系列のサブブランド。「コミコミプランバリュー」は月間35GBと10分以内の国内通話無料を合わせて月額3,828円で提供しています(執筆時点)。全国のauショップやUQスポットでの対面サポートが受けられる点が最大の差別化ポイントです。
「店舗に行けばなんでも対応してもらえる安心感」を求めている方、ITに不慣れでオンライン手続きが苦手な方には、楽天モバイルより明らかに合っています。各種割引(自宅セット割・家族セット割)を活用すれば、実質料金をさらに抑えられます(割引条件は執筆時点)。
mineo・IIJmio:とにかく月額を抑えたいなら
自前の基地局を持たず大手回線を借りるMVNO(格安SIM)です。月額料金の安さが最大の魅力で、楽天モバイルで月3〜5GBの利用が続き料金が割高と感じている方には有力な選択肢です。
ただし、平日昼休みなどの混雑時間帯には通信速度が低下しやすいというデメリットがあります。高画質の動画を頻繁に見る方や速度にシビアな使い方をする方には向きません。
mineoは「パケット放題 Plus」オプションで最大3Mbpsの使い放題が追加できる独自サービスもあります(オプション料金・条件は執筆時点)。
まとめ:楽天モバイルをやめるか迷ったら
楽天モバイルをやめるかどうか、この記事で確認してきたポイントを整理します。
- 悪評の主因:参入初期の高周波数帯の弱さと基地局数不足
- プラチナバンド導入(2024年6月〜)で屋内・地下の電波が大幅改善
- 月3〜5GBの利用者:他社小容量プランのほうが割安になりやすい
- Rakuten Linkの通話:Wi-Fi干渉時に音質が不安定になるリスクあり
- 月20GB超・楽天経済圏ユーザーは料金面でメリットを感じやすい設計
- やめる場合の主な乗り換え候補:ahamo・LINEMO・UQモバイル・格安SIM
「やめたほうがいい人」と「向いている人」は、毎月のデータ使用量と通話スタイル、サポートへの依存度、楽天経済圏との関わりという4つの軸でかなりはっきり分かれます。
自分がどちらのタイプかを一度整理してみると、判断がシンプルになるかもしれません。
通信インフラの面では、プラチナバンドの普及によって過去の「つながらない」という評判の多くは実態に合わなくなってきています。料金の安さや楽天経済圏とのシナジーは今も大手キャリアには真似しにくい強みです。
料金や条件は予告なく変更される場合があります。最終的な判断の前に、ご自身の利用状況に照らしてご検討ください。
損をしないための最終チェック
最後に、あなたが楽天モバイルを選ぶべきかどうかの「最終チェック」です。以下の2つ以上にチェックがつくなら、選んで後悔する可能性は極めて低いです。
- 毎月のデータ通信量が20GBを超えている(または月によって激しく変動する)
- 楽天市場や楽天カードを日常的に使っている(SPUポイント+4倍)
- 自分のスマホ(Android)が「バンド28(プラチナバンド)」に対応している、またはiPhone 12以降を使っている
- 通話はLINEがメイン、または多少の音質変化は気にならない
プラチナバンドの導入によって、かつての「安かろう悪かろう」の時代は終わりました。条件さえ合致すれば、これほどコスパの良いキャリアは2026年現在も他にありません。
条件を満たしていると感じた方は、まずは今のスマホのまま、お得な乗り換えキャンペーンが適用できるかチェックしてみてください。
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